爆買いする中国人はどんなメディアを参考にしているのか?爆買いのメカニズムと中国デジタルメディア最新事情

流行語大賞にも選ばれた「爆買い」。訪日中国人が大量に日本で消費をしていく行動を表した言葉ですが、日本経済が少子高齢化で縮小して行く中で期待されているのがインバウンド需要です。海外から観光にくる外国人の消費を取り込めるかが、日系企業の業績を大きく左右するほどになっています。今回は爆買いに来る人達がどういった情報を元にして消費をしているのかを考察してみました。

 

爆買いの背景

爆買いは複合的な要因が重なっておきていますが、主な理由としては下記が上げられます。

  1. 日本製の物は品質が良いし、偽物ではないという信頼ができること
  2. 中国は関税が高いため日本の免税政策で購入したほうが割安になるものが多い
  3. 円安の影響で、中国人にとって、日本で購入するほうがお得感が強いこと

 

消費規模とユーザ層

観光庁発表ででは今年1月〜10月の訪日中国人観光客は428万人、1人あたりの平均消費額は28万円合計消費額は1兆4000億円と予想されています。10月1日の建国記念日である国慶節の連休では、40万人が来日して約1000億円のお金を日本で消費していきました。

男女比に偏りは無く、目的は観光が1位で65%です。旅行の形式はツアーが最多で、55%を占めています。重要なのは、初めてきた人の99%がもう一度来たいと答えている点です。政治的な摩擦や、大きな経済危機がおきない限りは今後も中国人観光客は増加していくことが予想されます。

 

訪日中国人の情報収集の流れ

まずは本国でソーシャルメディアや検索、クチコミサイトなどで情報収集をします。旅行先の日本でも同様に中国のサービスを活用して情報を収集します。観光地や買い物の体験をリアルタイムでソーシャルメディアで共有、帰国後も体験を写真などで発信するというサイクルを取ります。中国人は知人のクチコミなどを日本人よりも重視するというのがポイントです。

買っていくもので言うと主に①美容商品、②健康商品、③電気商品、④不動産が多いです。化粧品やサプリから、ドライヤーなど生活に余裕のある女性が中心に購入しています。一方で、男性の富裕層は不動産などを現金一括で購入していったりするケースもあります。

 

訪日中国人向けのマーケティング戦略

ここから中国のデジタルメディア戦略を紹介して行きます。まず大前提として、中国では日本人が日常的に使っているWEBサービスは使用が一部の地域を除いて制限されています。検索ではGoogle、ソーシャルメデャアではFacebook、Twitter、LINE、オンライン動画ではYouTube、など上海などの一部のエリアを除いてアクセスができません。そのため、日本人が使っているWEBサービス上でどれだけマーケティングをしても、訪日中国人にアプローチはできません。

爆買いに来る訪日中国人に自社のサービスや製品を知ってもらうためには、これまでとは全く違ったアプローチを事前に行う必要があります。

マーケティングでは主に4つのプロセス、①認知、②理解、③判断、④顧客化を経て売上につながりますが、それぞれのプロセスで最適な順番、最適なメディアでプロモーションを実施していきます。

①まず日常的にみんなが見ているソーシャルメディアで人の目に触れないことには始まりませんから、クチコミが非常に重要になります。

②クチコミで話題になり認知に至ったら、動画のプラットフォームを通してより詳しい商品の良さを伝えます。また、テレビ番組もまだまだ有効なチャネルです。

③旅行に行く前にはより具体的なワードで検索をします。中国ではBaiduが圧倒的なシェアを持っていますので、SEOやリスティングなどがコンバージョンの導線として有効です。

④さらに日本のことを詳しく知りたいという人のために、日本に強い媒体にターゲティング広告を配信してロイヤリティを高めていきます。

また美容、健康、家電、不動産とそれぞれの業種ごとにターゲットや効くチャネルが全く異なります。例えば、美容健康であれば若年層の女性なのでソーシャルメディアの影響力が強くなりますし、不動産であれば経済に特化したメディアが強くなります。業種とメディアを組み合わせて自社に最適なマーケティング戦略を事前によく練る必要があります。

 

生中継プラットフォームの紹介

ここから有力なチャネルを具体的にいくつかご紹介します。中国では生中継できるプラットフォームが人気で、ライブ映像を通して様々なサービスや製品のクチコミが人の声を通して伝えられています。日本で言えば、ツイキャスニコ生といったサービスがこれに該当するでしょう。

ゲーム実況中継のプラットフォームとしては斗鱼TV、战旗TV、龙珠直播の三つが有名で、それぞれ500万前後のDAUがあり、急成長しています。

アマチュア歌手と契約してエンターテイメント性のあるプラットフォームとしてはYY.comが有名です。MAUも1000万程度です。芸能人の生中継なども増えています。

 

ソーシャルメディアの情報

SNSではWeChatとWeiboの2つが人気です。日本で言えば、WeChatがLINE、WeiboはTwitterです。WeChatはMAU5.4億人、WeiboはMAU2.2億人で日本のソーシャルメディアのちょうど10倍ぐらいの規模感になっています。

一般のユーザーは人とWechatで交流し、weibo上で発生したソーシャルバイヤーたちの口コミ情報を参考に、 訪日の際の買物リストを作成して行きます。 Weiboではソーシャルバイヤーや「海淘族」と呼ばれる、情報に敏感なユーザーの利用率が高くなっています。 wechatだけに情報を発信しただけでは、口コミの発生源を作り出すことが難しく、 爆買い商品として話題になる可能性が低くなります。

・WeChatの運営元であるTencentは広告ビジネスにも最近では力を入れており、Facebookのように多数の広告商品を用意しております。

・WeiboはTwitterに近い広告商品を用意しています。

 

動画配信プラットフォーム

中国は4.5億のオンライン動画視聴者が存在しています。 約8割の中国のインターネットユーザーがオンラインビデオを見ているということです。 2016年には7億人まで伸びると言われ、世界中から注目をあびています。 基本的には映画、ドラマ、テレビのバラエティ番組等様々なジャンルが無料で見放題ですので、 中国人に好かれています。VIPしか見れない有料なものもあります。

中国ではテンセント(騰訊視頻を運営)、アリババ(Youkuを買収)、百度(iQIYIに投資)の3社の競争が続いています。

広告形式としては動画再生前に差し込まれるインストリーム広告と、動画一時停止のバナー広告の2つになります。

 

サブカルチャー系プラットフォーム

サブカルチャーに特化した動画配信プラットフォームも存在し、哔哩哔哩(bilibili)が有名です。日本で言えばニコニコ動画ですね。DAUは4000万以上で、アニメやゲームなどの動画が多く配信されています。

最近では日本の現地情報を紹介するコーナーも出来ています。

 

その他の旅行系メディア

デジタルメディアではありませんが、日本文化を紹介するテレビ番組も人気です。日本の家電製品や観光地の情報が紹介されて、番組を見た人が日本に訪れた時にその商品を爆買いしていったりしています。

最後に旅行系メディアも有効です。予約サイトのレビューを参考にしてみたり、旅行の抽選に応募したりもしています。旅行の体験談を共有するサービスも人気で、自分の行きたい場所に行ったことのある人の感想を見て判断します。日本で言えばフォートラベルやトリップアドバイザーに該当します。

 

まとめ

①円安及び免税と品質の良さのことで、訪日中国人が増えています。調査によると、99%の中国人がまた日本に来たいと答えています。そのため、特に政治要素がなければ、さらに増える傾向にあります。

②2015年1月~10月の中国人観光客が428万人で、合計消費額が1兆4000億円で、そのうち買い物代が60%を占めています。インバウンド訪日客の市場が期待できます。

③中国人が旅行に来る前に、情報収集は口コミや体験談を重視します。そのため、A.生中継PFの体験談宣伝 B.SNS口コミ拡散 C.オンライン動画広告宣伝 D.日系関連PF宣伝 E.旅行系PF宣伝の施策をトータルで実施することで事前にユーザーを獲得することが考えれます。

当社でも中国本土でのデジタルマーケティングをトータルで支援しております、ご興味のある方はお問い合わせください。